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  タテヨコ企画 第32回公演
 
美しい村
『美しい村』2018年10月24日(水)〜28日(日) 於:小劇場B1
平成30年度(第73回)文化庁芸術祭参加公演 http://geijutsusai.go.jp/




その真実は、ホンモノですか?



2011年『花と魚』で劇作家協会新人戯曲賞を受賞し、現在シナリオライターとしても活躍する劇団十七戦地の劇作家・柳井祥緒による書き下ろし新作をタテヨコ企画・青木シシャモが演出する。
2017年に好評を博した『戦争、買います』を受けて製作する「柳井祥緒×タテヨコ企画」の第2弾。


□ものがたり□

昭和36年春。とある山間の集落で毒殺事件が発生した。
村人14名が被害にあい、5名が死亡する大惨事となった。
毒物はスズメバチ駆除用の青酸カリ。
静かな村は一夜にして恐怖と混乱に陥った。
数日後、犯人として一人の女が逮捕される。
集落は再び平穏を取り戻すかに思われた。
しかし、それは騒乱の始まりにすぎなかった。

約60年前に実際に起きた事件をモチーフに、日本の閉鎖的な社会とそれに翻弄される人々を描く。



■演出より■

現代の日本で問題となっている事象の節々に「ムラ社会」の存在を感じる。
経済成長と共に日本人は多くのムラ要素を捨ててきた。都市部においては古くから伝わるしきたりはほぼ消え去ってしまった。そういった社会を人々が望んできた。
しかし、その土地に暮らす者や時代が変遷しても、何故か「ムラ社会」的構造はいつの間にか形成されていく。
学校内でのいじめ、SNS・インターネット上でのリンチ、企業内での労使関係・企業倫理。そして地方都市には依然として残り続けている封建的社会制度。
怖いから人と繋がり、怖いから人を縛る。人より優位な地位を欲し、自己の安全が保障されたシステムの中で人を叩く。
しがらみに縛り付けられるのは怖い。
でも、
しがらみが全く無くなってしまうのも怖い。

今回の作品は50年以上前に実際に起こった殺人事件に想を得ている。
だが、その後もムラ社会的構造が引き起こしたであろう事件の例は枚挙にいとまがない。
日本人が捨てたくても捨てられない、変わらず抱え続けている問題をテーマに選んだ。
牧歌的芝居感を標榜するタテヨコ企画にしては、少しだけ苦々しい現実的な芝居にしようと思う。



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